認定制度

 以下は mixi の日記として 2010/03/16 にエントリしたものを丸々転載したものです。
 オリジナルはコチラを参照して下さい。
 http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1438342955&owner_id=62927

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 「非実在」云々なコミック・アニメ規制が採決されようとしている。
 この条例の本質は何だろう?
 以下は「穿った見方」での私見

 今回の件、おそらくは「映倫」や「ビデ倫」などと並ぶ「認定制度」で儲けを設けようとしているのではないかと推測できるのね。
 なんせ「警察組織からの天下り団体」だった「日本ビデオ倫理協会ビデ倫)」から(警察関係 OB が)【締め出し】くらっちゃったお陰で【稼ぎ】が減っちゃってるからねぇ。
 だから、ビデオ/ソフト(ゲーム)に変わる新しい媒体として「コミック」に白羽の矢が立ったって事なのかも。


 なにしろ、「週刊少年ジャンプ」の(公称)発行部数は 2,809,362 ですよ。
 → http://www.j-magazine.or.jp/data_001/man_6.html#001
 仮に審査料(認証シール費用)を「 10 円/ 1 冊」として計算した場合、「毎週 2800 万円」もの金額が転がり込んで来るワケです。
 盆や正月などの「合併号」を考慮して年間 50 号出るとしたら、トータルで 14 億円/年。
 「ジャンプ」以外の週刊誌(サンデー/マガジン/チャンピオン等)を含む「少年むけ週刊誌」としたら、倍くらい( 5 〜 6000 万円)になるのかな?
 で、30 億円/年。

美味しいじゃないか!
 この金額が「濡れ手に粟」で転がり込んでくるんだから、単に「美味しい」なんて言葉だけじゃ足りないよ。
 これはあくまでも「少年向け週刊誌」での数字になるから、月刊誌や別冊などを足せばもう少し増える事になる。
 そもそも「認定費用」という設定であれば、「実売部数」じゃなく「発行部数」でソロバンを弾けるってのもミソなんだよね。

 もちろん実際の雑誌に「シール」が貼られるワケではなく「認定証マーク」なりが表紙・奥付等に印刷されるだけの形式になるので、設立されるであろう「協会」としては「認定番号」を発行(&管理)するだけで済む。
 もしかしたら、掲載される作品に関しても個別に「認定番号」が発行される事になるかもしれないけど、結局それらを「印刷」するのは出版社の仕事だから「協会」の腹は痛まない。
 そして出版社は「販売価格」に【認定費用】転嫁する事となるので、結果的には一般消費者が負担する事になる。
 通常の「ジャンプ」が定価 250 円だとしたら、+ 10 円で「 260 円」が【新定価】という事になる試算ではあるが、

【認定済み】=【お子様にも安心してお読み頂けます】
 と【お墨付き】される事になるのだから、大々的な買い控え等に繋がる程の数字では無い・・・と考えても大きくはハズしていないと思う。


 そして「青年誌」(男性向けコミック誌)の場合はもう少し「審査料」が高くなる(笑)というのも想像に難くない事だ。
 「ヤングマガジン」が公称 857,013 部を刷っているらしいので、この数字を元に試算してみよう。
 → http://www.j-magazine.or.jp/data_001/man_6.html#002

 もし【倍額】となる「 20 円/冊」を【認定料】とした場合、85 万部 × 20 円= 1700 万円。
 同じく年間 50 号まで出るとしたらトータルで 8 億 5000 万円の【売り上げ】が入ってくる事になる。
 面倒臭いから計算してないけど(汗)、月刊誌とか隔週誌とかを含めると 10 倍くらいの【収入】になるのかな?
 まぁ、トータルで 5 倍くらいに低く見積もったとしても、年間で 40 億円の収入となる。
 週刊誌と合わせれば 70 億円もの「定期収入」が見込めるって事になるのね。
 うむ、実に優秀な【収入源】だ。


 でもって、「少数部数」しか発行されない上に「自主流通」となる【同人誌】にも、この制度が適用される可能性は非常に高い。
 そうした場合は、実際に「認定シール」を貼る事になるんだろうね。
 シールの代の価格が 50 円 〜 100 円くらいになるんじゃないかと妄想するのも至極当然の事。
 一般的な同人誌の価格が 1 冊 1000 円だとしたら、5 〜 10% だもんね。
 コミケ当日に会場内で動く金ってのは「 100 億円/日」とも言われている。
 これの 5%(=【 50 円シール】の販売数)だと、5 億円/日。
 3 日開催で 15 億円。
 年に 2 回開催されるとしたら 30 億円/年。
 諸費用を抜いて(後述)も 15 億円/年となるので、雑誌と合わせりゃ 80 億円ですか・・・・・


 商業・同人問わず、「認定」を貰わなきゃ印刷・販売(流通)出来ない事になっちゃうのは当然の事ですから、そこで必要となってくるのが「認定する人」の存在ですよ。
 「週刊誌」であれば 1 日で数冊の【検査】(=【倫検】)を行う事は可能だけど、種類が多く印刷される場所も多数ある【同人誌】だとチェックできません。
 なんせ、各地の【登録された印刷会社】へ出向いてチェックしなきゃなりませんからねぇ。
 とはいえ、「繁忙期」が極端なワケですから、【常勤】させておくよりも【認定試験】をパスした有資格の【代理人】を派遣させた方が効率も良い。
 コミケのシーズンになったら雇い入れ、「認定シール販売」に応じた【認定代行費用】を支払うだけの簡単なお仕事。
 シール代の総額が 15 億円(夏 or 冬の 1 回分)だとして、原価としては 25% 程度で済むハズ。
 その上で別に 25% を【認定実費】としてパートタイムの【代理人】へ支払っても、まだ 50% = 8 億円近くの「アガリ」を手にする事ができるから、問題無いっしょ。
 人件費として 1 ヶ月 100 万(直接費+間接費の合計。直接人件費は半分= 50 万という概算)で【代理人】を雇ったとしても、最大で 400 人近くを確保する事が出来る計算になる。
 もちろん、事前の印刷所回りだけじゃなくコミケ当日の【パトロール/同人 G メン】として動かす手駒にもなる。

#うむ、ビジネスモデルとして成り立ってしまいそうだ(汗)

 でもって、その【認定試験】をパスして取得出来る【認定代理人】資格の名称は

同人誌倫理認定師
 略して
同人師
 となるハズだ。






 (をいをい)











 つーか、コレって「代理店」絡んでるんじゃね?
 ・・・・と、改めて疑いたくなる。






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